呼吸

東の空を眺めながら、
羽根を仕舞う鳥達

適えられること、
あと幾つ残っているのだろう

伸ばした指の先に、
触れたものは

弾け飛んだ泡の中に、
託したものは

笑いながら泣くことを覚えた、
月の無い夜

誰も傷つけずに進むには、
この道は長すぎて

少しの笑いと、少しの苦しみ、
君の名を重ねることは、もう許されない

忘れられないこと、
あと幾つ残っているのだろう

君の温もり、
生きていたこと