観覧車

群青色を頼りにどこまでも昇っていく
仮初の高さから見下ろした街はやけに静かで
「世界が廻るのはいったい誰の仕業なのだろう」と君は呟いた
「さぁ・・・働き者なんだろうね」
意味のない相槌の後、
「でも、僕らを仲間外れにしたのは、僕らに違いない」
そう言いかけて、口を噤む
金色の髪を揺らしながら、そっと目を閉じゆく君に見惚れて
美しい時間の中、胡乱な感情を塞いで観覧車はゆっくりと廻る
きっと僕らがいなくなっても誰も困らない
でも、誰かを困らせる為に存在しているわけでもない
答えなんてどこにも見当たらない
だから
細い指をなぞる
永遠のように