降りしきる雨の音が遠ざかり、雲間から月が顔を覗かせる
誰もが水溜りを避けることに夢中で、月の存在に気付かない
なんだかもったいない気がして、
人の流れに逆らうように、ふいに立ち止まって空を見上げた

綺麗になんて生きれないし、正しい道なんてとうの昔に踏み外してしまったけれど、
月が全てを許してくれる気がした