くっきりと区切られた地平線の上で、
夕陽が恐ろしい勢いで沈み始める
軒間から零れる光が力を失い、
世界は沈黙に包まれた

そこにあると信じていたものを、
失うことの痛みに気付いたのは、
いったい何度目のことだろう

本能のまま導かれる獰猛な獣に憧れて、
対峙して苦悩する己を恥じた

時の忘却は、事象の解決なのだろうか?
別離の痛みを求めて惹かれあったのだろうか?
どうか教えて欲しい
出会いの終焉が別れであると気付けなかった、
この愚かな罪人に

愛欲に塗れて火照る体を夜に浸しながら、
生を選ぶことが罪であるかのような爛れた顔

人恋しくて、闇の中で、
それでも生きることしか選べない